私が体験した韓国 -人情・気質編Part2 |
欧米人からすると、日本人も韓国人も中国人も見た目は区別がつかないとよく言われます。
ところが実際に渡韓して、一緒に仕事をしてみると見た目は似ているのに、韓国人の感情表現、自己主張の強さには本当に驚かされます。
コミュニケーションを持ったことがある人ならば一度は経験があるのではないでしょうか?
私は販売した後の自社製品の故障について、2度程韓国人のお客様からのクレームに応対したことがあり、その時に強く思ったのです。
一度目は、お母様とそのお嬢様。
日本で営業経験の長い私が、かつて経験したことのないくらい凄い形相(本当に般若のようでした)で激しく責め立てられました。
二度目は大きな会社の社長さんで、こちらは奥様の代わりにやってきて、口調は荒々しくないのですが、とにかくあらゆる事例を引っ張り出して批判し、自分の主張を曲げません。
きっと日本ならば使用者の責任が問われ、販売元にとってはあまり問題にならない類のクレームでしょう。
ところが、壊れるのはそもそも商品が悪いからだ!修理代は全額販売元が持つべきだ!と真っ向から主張してきます。
「自己主張の強さ」そして「自分の主張を通そうとする意志の強さ」
これはたぶん地形的な違いからくるのだと思うのです。
日本のような島国では、他の国や人から侵略にあうことも極端に少なく、独自の文化を形成してきた歴史があります。
そこではお互いの違い・ギャップを埋め合わせることに時間を割く必要が少なかったのでしょう。
ある程度分かりあった中では、むしろ「和」というものを重要視してきたと思うのです。
そういう風潮の中では、和を乱すことはあってはならないことであり、お互いに「察し合う」ことで折り合いをつけながら人間関係を維持してきたのではないかと思うのです。
だから「言わなくても分かって欲しい」という思いが根底にあり、「察する」ことは知恵であり、美徳でした。
これが日本で培われてきた考え方ではないでしょうか?
また、そうした「気働き」「腹芸」に長けた人物こそが、出世の道を歩んだのです。
一方、
様々な民族が入り乱れた朝鮮半島では、どうだったのでしょうか?
いつも中国や他の国々からの脅威に備え、また国内でも数多くのクーデターが多くあったのです。
そんな時、言葉を尽くして自分の立場をはっきり表現出来ないと誤解を招き、命を奪われることだってあったのだと思います。
「語る」、「主張する」という表現能力は彼らにとっては、死活問題だったのでしょう。
お互いの国を取り巻く地形的な特徴が、コミュニケーションのとり方にこれほど大きな影響を及ぼしてきたのだと思うのです。
そんなことを考えていたら、韓国はむしろアメリカ人のコミュニケーションのとり方により近いかなと思いました。
色々な国からの移民を受け入れて形成された国、アメリカ。
その中でも最先端の都市、ニューヨークを例にとってみましょう。
生まれ育った国も文化も違うから、そこで生きていくには、「自分」というものを表現し、「自己主張」していかないとそれこそ埋もれて生きていけません。
だから彼らはハッキリものも言ってくるし、権利も主張してくるのです。
このスタイルは、まさに韓国スタイルに似ていると言えないでしょうか?
2件のクレームを受けて韓国の国としての成り立ち、そこからくる「はっきりモノを言う」という自己主張の強さについて考えてみました。
顔や見た目は似ているけれど、むしろ日本人よりも、アメリカ人の方が近いかな。そんなことを考えていました。
そもそも我々日本人は、他人の意見に異を唱えること自体「申し訳ないこと」のように思ってしまいませんか?
日本人にとって「反論される」ということは人格まで否定されたような気持ちになるし、反論されると腹を立てたり、落ち込んでしまう場合だってあるでしょう。
だから議論になる前に「根回し」などをして物事が滞りなく進むことを好むのではないでしょうか?
一方、韓国人はまず人の意見は「食い違っていて当然」というところからスタートします。
そして違いを明らかにしながら折り合いをつけていこうと考えるようです。
だから意見を戦わせ、そこでお互いに理解し納得すれば、それ以上わだかまることはないのです。
私が対応したこのクレームでも、1時間以上もお互い譲らず自分(会社)の主張をしたのですが、埒が明かないので、少し切り口を変えてお話しました。
私たちもこの部分が悪かった。でもお客様もこの部分は責任を持つべきですとはっきり言ったのです。
すると2件とも、当事者は納得してくれました。
会社の社長さんなんかは最後、私と握手して笑顔で帰っていきました。
納得して認めたことであれば、気持ちよく最後を締め括るという度量の広さ。
それも、韓国人気質の一つなのでしょうね。
Ken
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